メンタルダウンをしそうな人の特徴

 前回は、すぐに辞めてしまいそうな人の特徴について、解説しました。 

 今回は、2つ目の要素である、メンタルダウンをしそうな人の特徴について、どんな人がそれに当たるのか解説していきます!

 下記の特徴を持っていると面接官に思われないよう、十分に気を付けましょう。

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ストレス耐性のない人

 「民間企業の働くのは向いてないから、公務員になりたい」と考える人は、結構な割合でいます。筆者もその節がありました(笑)

 しかし、都庁の仕事は、意外とストレスに感じるものが多いです。もちろん、民間の営業職のようなノルマは基本的にないですし、数字を出さなかったからと怒鳴られるようなことは少ないです。

 また、不景気のため突然解雇されてしまうというような、生活に関する不安を持つ必要もありません。そういった意味では、民間企業に比べたらプレッシャーは少ないといえるでしょう。

 そうは言っても、民間企業から転職してきた人たちに聞くと、民間時代にはなかった公務員ならではのストレスが意外とあるようです。 例えば、都庁に限らず公務員の仕事は、基本的に前例主義です。書類を一つ作るにも、去年はどう書いたか、他の部署はどう書いたか、というのを徹底的に調べ、一言一句違わないように作ることを指示されることもあります。あらゆる作業において前例主義が求められるため、慣れないうちは莫大な時間がかかり、どんどん仕事が溜まっていきます。

 また、自分のやり方の方が明らかに効率的であったとしても、上司や他部署との関係の手前、それを押し殺さなければならないことも非常に多いです。営業に比べたら大したストレスではないのかもしれませんが、やる気のある人ほど、地味にストレスがかかる場面は多いです。実際に、世間的に見たら激務な部類の民間会社から転職してきた人が、メンタルダウンして休職に入ってしまう例もあります。周りから見たら、「前職に比べたら絶対に楽なんじゃないか?」と思いますが、当人にとっては民間時代とは別の種類のストレスが溜まってしまったようです。

 このように、公務員の仕事は特有のストレスがかかる場面も多いため、ストレス耐性が極めて低い人は、メンタルダウンしてしまう可能性が高いと面接官に思われてしまうでしょう。

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真面目過ぎる人

 公務員の仕事の性質上、世間一般でいわれる「真面目」な人(いわれたことをキチンとやる、サボらない、上司の言うことを聞く等)は、むしろ職員として望まれています。しかし、真面目すぎて、すべてを完璧にやらなければ!と思う人は、プレッシャーで潰れてしまうケースが多いです。

 都庁は職場間の異動も多く、若手職員は2~3年のペースで仕事が変わります。場合によっては全く違う仕事を行わなければならないため、なかなか専門性が身に付きづらく、また、入都した直後や異動した直後は、新しい仕事の内容が全然わからず、何をしてよいかわからず時間だけが過ぎることも多々あります。

 さらに、職務分担の性質上、新人といえども自分の業務を担当しているのは自分だけなので(新人にはチューターという面倒を見てくれる先輩が付きますが、チューターと新人の業務分担は異なっているため、チューターが新人の仕事をすべて理解しているわけではありません)、仕事がわからない、誰に聞いた良いかわからない、というストレスを感じる人は多いように感じられます。

 そんな中、真面目すぎる人は上司や同僚に頼らず、自分自身の力で何とか対処してしまおうとしてしまうのですが、時間的制約もある中で、絶対にうまくはいきません。そして残業→ミス→リカバリーとしての残業→ミスを繰り返し、精神的に病んでしまう人がいます。むしろ、多少図々しく、「これわかんないんですけど~」と言えてしまう人の方が、精神衛生上は間違いなくよいです。

 また、新人が「わからない」と色々聞いてきたところで、嫌な顔をする上司や同僚はいません。もちろん、同じことを何度も聞いていたらそのうち怒られるでしょうが(笑)そんなの当たり前じゃない?と思われるかもしれませんが、元々公務員は真面目なタイプの人が目指す割合が多いため、真面目すぎて病んでしまう人も多く見られるのです。

 「真面目が長所だが、自分は真面目過ぎるかも」、という意識のある方は、面接官にそう思われないようご注意下さい。

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敵をつくりやすい人

 公務員の仕事は、とにかく関連する部署にお伺いを立てることが多いです。自分が作った書類の決裁を取るのに、上司だけではなく、庶務係・経理係・企画係・契約係などなど、凄まじい数の部署に稟議をしなければならない場合があります。筆者の経験では、自分の作った1枚の書類に最大で40人程度のハンコが押されたことがあります。

 こういった仕事の性質上、仕事を円滑に進めるためには、職場内において良い人間関係を築くことが極めて重要です。そして、我が強い人や、相手の気持ちを察するのが苦手な人は敵を作りやすく、業務に支障が生じやすいです。例えば、稟議の過程のどこか1つの部署の担当に嫌われてしまうと、意地悪をされて書類を止められてしまうこともあります。

 そんな子供のような嫌がらせをする人がいるのか?と思うかもしれませんが、普通にいます。そして、一度そういう人に嫌われてしまうと、外堀を埋められるように敵が増えてしまい、職場において非常に仕事がしづらい状況に追い込まれてしまうことがあります。

 仕事はできるのですが、職場で居場所をなくしてしまい、メンタルダウンに追い込まれた職員を筆者は何人も知っています。

 言うまでもなく、そのような幼稚な嫌がらせをする人が悪いです。しかし、そのような人が現実的に存在している以上、うまく共存していくことが求められるのも大人の社会です。

 本当に理不尽ですが、公務員として仕事をしていくには、重要なことです。人当たりの良いこと、コミュニケーションがうまく取れることが、公務員の仕事を円滑に回していく上で非常に重要な要素となります。面接官は、この点をしっかりとチェックしていますので、敵を作りやすい人だと思われないように注意しましょう。

 次回は、三つ目の要素である、上司・同僚に迷惑をかけそうな人が持つ特徴について解説します。

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