面接官ってどんな人がやってるのだろうか?どんな視点で採点しているのだろうか?このような疑問を持つ受験生も多いと思います。
今回は、面接官が採用したいと思う人について、面接官経験者の情報を踏まえて解説していきます!
面接官は誰がやっている?
そもそも、都庁の採用面接の面接官は、どんな人がやっているのでしょうか?
実際の都庁職員が担当していることは、皆さんご存知だと思います。採用試験の面接官を担当するのは、各局の幹部(課長級)職員です。
都庁では、役職の高い順に、概ね次の順になります。
知事>副知事>局長>部長>課長>課長代理(係長)>主任>主事
※実際には「理事」などのポジションもありますが、大まかには上のとおりです。
このうち、課長以上が管理職、課長代理以下が実務のプレイヤーになります。面接官は、課長級がメインで担当しています。課長は、皆さんが入都した後に配属される、それぞれの課の責任者です。係員の仕事は、基本的にはすべて課長が割り振りを決定し、勤務成績も課長によって評価されます。自分が作成した書類の決裁者も、課長のことが多いです。
逆に若手職員のうちは、直接部長以上と接する機会は少ないでしょう。局長以上は神です(笑)このように、皆さんにとって一番身近な、言い換えれば、職員の働きぶりを一番よく知っている幹部職員である課長級職員が採用試験の面接を担当します。面接試験は、各局の課長がある程度ランダムに集められ、3人1組でチームを組み、面接官を担当します。
面接官体験者のこぼれ話
面接試験の採点ポイント、採点方法などは当然ながら重要秘密です。聞いたところで絶対に教えてはくれません。しかし筆者は、面接官を経験した課長級職員から、採用面接についての話を聞いたことがあります。もちろん、具体的な内容については一切教えてくれませんでしたが、十分に分析・予測が可能な情報を聞き出すことができました!
その際に判明したことは、次の3点です。
- 採点は項目ごとに行う
- 面接官の主観で合否を決めることができる(筆記試験は関係ない)
- 面接シートはざっと目をとおすだけ
そんなこと当たり前だろ!という突っ込みが入りそうですが、この3点が判明するだけでも、ある程度の予測ができるようになります。
例えば、採点が項目で行われていることが確定していなければ、採点の基準について確信が持てませんが、項目ごとに採点が行われていることが確定すれば、その項目の内容・配点の予測をすることもできます。また、面接官に変な印象を持たれたら、筆記試験の点数に関わらず一発で不合格になることもわかります。
面接の採点ポイントを予測
公務員試験面接で項目とされるのは、およそ次のような事項だと考えられます。
- 主体性
- 協調性
- 忍耐力
- 理解力
- 判断力
- 応用力
- 人柄
この7項目は筆者の推測ですが、概ね市販の面接対策の解説本に記載されている項目と一致します。面接においては、これに近い項目で判定していると考えるのが自然でしょう。以前の記事で解説したとおり、面接試験自体の配点が450点であると予想されることを考えると、一つ一つの項目に50点以上の配点が振られていることが推測されます。
そして、一つの項目はそれぞれ、A(高)~E(低)の5段階で評価されること等が考えられます。都庁では、入都後の昇進試験である主任試験や管理職試験においてもこのA~Eの5段階で評価をしますので、採用試験にも同じ基準を使用していてもおかしくありません。
さらに、面接官が合否を決めることができるということから、上の7項目(50点×7=350点)の他に、面接官の印象点(100点)があり、自由にプラスすることができるのではないか?と推測することもできます。反対に、採用したくない特徴を有している人は、印象点100点を一切与えないことができるのかもしれません。
仮定に仮定を重ねているため、現実的にはこの予測どおりということはないでしょう。しかし、何個かの採点項目を設定し、一つの項目を5段階で評価する。そして、面接官の印象点を設け、その面接官が必要だと思った人材を優先的に採用できるようにするというシステムは、非常に現実的なのではないか、と考えています。
面接官が採用したい人とは?
結局のところ、面接官はどのような人を採用したいのでしょうか?
この答えは、以前の記事でも解説していますが、一言で表せば「バランス感覚のいい人」なのです。それ以上の要素は、合格するために必須ではありません。これまで解説してきた、採用したくない人が持つ特徴を持たず、かつ、バランス感覚のいい人であれば、面接試験は99%通過します。そして、バランス感覚がいいと面接官に感じさせることは、ちょっとの努力で、誰でもできるようになります!
一つ恐ろしい話をさせていただくと、ごく稀に、「面白みがない」という理由で、あえてバランス感覚のいい人を落とす面接官もいるそうです。受験生は面接官を選べないため、万が一そのような面接官に当たってしまったら、ご縁が無かったと諦めるしかないかもしれません…。
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