都庁新人職員のリアルな生活

 都庁に入ると、どのような生活が待っているのでしょうか?新人職員の給料は、残業代を除けば条件がほぼ同じため、収入については大体一律になります。一方、支出については、一人暮らしor実家暮らしか、参加する飲み会の回数、興味のある趣味等により人によって大きく変わりますので、なんとも言えない部分ではあります。

 今回は、都庁の新人職員のお金の感覚をリアルに感じられるよう、筆者の実体験を元に解説していきます!

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都庁の初任給は?

 都庁の初任給の金額は、完全に決まっています。1類B入都組ですと、給料に地域手当を加えた金額は約220,000円です。この金額をベースに、一人暮らしをしている人は住居手当(月15,000円)が、また残業をした人は残業代がプラスされます。さらに、両親や配偶者を扶養している方は扶養手当、子供がいる方は児童手当など、それぞれの事情に応じた手当が加算されていきます。

 大卒・独身・一人暮らしの方(筆者もこれです)をモデルにしますと、給料+地域手当+住居手当≒235,000円が、毎月確実に貰えるお給料の額面金額です。この給料は、基本的に1年間の間変わらず、次年度の4月1日に昇給します。この情報は、都庁を目指している方は、すでにご存じの方も多いと思います。一方、皆様が気になるのは、実際にいくら手元に残るのか?すなわち「手取り額」と「生活感」なのではないでしょうか?

 令和2年現在、都庁の給料日は毎月15日です。新入職員は4月1日付の採用・配属ですが、4月15日には4月分の給料が満額貰えます。会社によっては、初任給は半月分しかもらえない会社もあると聞いていたので、15日しか働いていないのに満額貰えたのは嬉しかった記憶があります。この初任給の手取りですが、筆者が実際に貰った金額は、住居手当分を除いて、次の額でした。

約180,000円

※筆者が入都した際は、住居手当の額が現在とは異なっているため、住居手当を除いた額で算出してあります。 現在の住居手当の金額を加算すると、195,000円相当です。かなり嬉しかったです。

 ちなみに2年目からは住民税が引かれるため、昇給分を含めてもマイナスになり、2年目の手取りは住居手当を抜くと17万円台に落ちました(笑)

 この手取り額から、筆者の都庁生活は始まりました。

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毎月の収支

 筆者のように、大卒・独身・前職なし・一人暮らしの方が入都した場合、初年度の月の手取り額は195,000円程度になります。残業をした場合、時間数にもよりますが、ここから+1~5万円程度になる場合が多いです。また、生命保険や確定拠出年金等に個人で加入した場合、当然ながら手取り額から差し引かれます。

 さて、住宅環境ですが、筆者は管理費込みで7万円台前半のマンションに住んでいました。光熱水費は細かく覚えていませんが、水道・電気・ガス代を合わせて1万円程度だったと思います。携帯代を含めた通信費が月1万円程度(当時は格安スマホなる物がありませんでした(笑))だったため、合計で9万円程度が固定費だったと記憶しています。ちなみに初年度は一切料理をしなかったため、昼食と夕食はすべて外食(朝食は抜き)でした。食費だけで、月4万円程度かかっていたと思います。

 そのほか、飲み会が月3~4回あり、(二次会はお金が飛びます…)、平均で1回5,000円程度だったかな?と記憶しています。月で考えると20,000円程度でしょうか。今から考えると本当に無駄遣いでした(笑)ここまでですでに150,000円使ってしまっています…。ここから、日用品・服代・美容院代・交際費を足していくと…、月の貯金額は1~2万円程度でした。結婚式に呼ばれると、その時点で赤字が確定するため、実際貯金は0だったといってもよいでしょう。

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初めてのボーナス(6月)

 4月、5月と徐々に仕事に慣れていく中、初めてのボーナスの日を迎えました。都庁のボーナス支給日は、夏は6月30日、冬は12月10日です。民間企業では、1年目の夏のボーナスはそもそも貰えないか、低い額に抑えられている会社が多いと聞きますが、都庁でもそれは当てはまります。

 都庁のボーナスの算定となる期間は、夏のボーナスは前年の12月1日~5月31日まで、冬のボーナスは6月1日~11月30日までのため、4月1日に入都した職員は、4月1日から5月31日までの2か月分しか算定期間がありません。

 前置きが長くなりましたが、筆者が6月30日に初めて貰ったボーナスの金額は、次の額でした。

約160,000円

 この金額ですが、人によってとらえ方は様々でした。

 「ボーナス貰えるって嬉しい。」という同期もいれば、「給料より低いのか」と嘆いていた同期もいました。筆者からしてみれば、6月は給料の180,000円に加えて160,000円がプラスされて入ったため、非常に嬉しかった記憶があります。もっとも、引っ越し代の費用を親に前借していたため、その返済で大半が消えましたが。

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残業代って貰えるの?

 都庁受験生の方が気になる情報の一つに、残業代って貰えるの?という疑問があると思います。筆者も入都までめちゃめちゃ気になっていました。詳細は別の記事で解説をする予定ですが、結論を言ってしまうと、

局・部署による

ということになります。

 実際に働いた時間分の残業代が出る局・部署もあれば、なかなか残業代を請求しづらい局・部署があるのも事実です。残業代を支払わないのは明確に法律違反なので、公務員としてはあるまじきことだと個人的には思うのですが、残念ながらそういった部署も存在しています。

 さて、その残業代ですが、残業代は単価×時間で算出されます。例えば、残業単価2,000円の職員が20時間残業すれば、2,000×20=40,000円ということになります。そして1類B入都職員の初年度の残業単価は、「約1,650円」です。高いと感じるか、低いと感じるかは人によるかもしれませんが、筆者は嬉しかったです。

 筆者は初年度、出先機関に配属されたため、残業はほとんどありませんでしたが、それでも繁忙期は月30~40時間程度の残業をした記憶があります。そうすると、次の月の給料は+50,000円程度となるため、お祝いで焼肉を食べに行った記憶があります(笑)

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冬のボーナス(12月)

仕事に慣れようと奮闘しているうちに、いつの間にか冬になります。すると冬のボーナスの時期がやってきます。冬のボーナスは夏と違い、新入職員でも満額貰えます。筆者が貰った金額は、「約350,000円」です。12月の給料とは別にこの金額が貰えるため、飛び上がるほど嬉しかった記憶があります。ちなみにボーナスで時計を買いました(笑)

※ボーナスの額は民間の景気動向に影響されるため、令和2年現在はもう少し高いです。ただし、コロナの影響で減少する可能性が極めて高いです。

 都庁新入職員の収支について、ざっくりと紹介してみました。筆者は一人暮らしをしていましたが、残業が少ない部署だったため、正直あまりお金に余裕はありませんでした。飲み会が大好きな同期は、ほとんど貯金ができなかったと言っていました。一方、実家暮らしでゲームオタクの同期は、凄まじい勢いで通帳の金額が増えると言っていました。結局のところ、どう使うか?によってすべてが決まってしまうという結論です(笑)

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