都庁面接質問の回答例(2)

 前回は、都庁面接質問に対する回答例について解説しました。今回は、引き続き、回答例について解説していきます!

 この答え方をすれば必ず高得点になるという保証はありませんので、ご承知おきの上、参考程度にご活用下さい。

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回答例

例(3)「ストレスはどのように解消するか?」

ポイント

 都庁の面接では、ストレスに関する質問が多くされます。実際は、「ストレスが溜まりやすいか?」⇒「どんな時にストレスを感じるか?」⇒「ストレスはどのように解消するか?」という一連の流れで聞かれることが多いです。

 以前の記事で解説したとおり、公務員の世界ではメンタルダウンで休職に入ってしまう職員が非常に多いため、面接官はストレス耐性について入念にチェックをしています。といっても、難しい質問ではないので、事前に準備しておけば大丈夫です。ちなみに、「ストレスが溜まりやすいか?」という質問には、嘘でもいいから「いえ、ストレスはあまり溜まらない方だと思います。」と回答しましょう(笑)

回答例

良い例(1):「運動することが好きなので、よくランニングをします。考え込んでいることがあっても、外で運動すると気分がすっきりするので、大したことじゃなかったな、と思えるようになります。」

良い例(2):「家で映画を観ることが好きです。お酒を飲みながら映画を観ていると、大抵の嫌なことは忘れてしまいます。」

悪い例:「友人との飲み会がストレス解消法です。大勢で色々話し合えば、気分がすっきりして、嫌なことは忘れてしまいます。」

解説

 良い例の二つの共通点は、個人的にできることを挙げています。仕事を始めて忙しくなってからでも、この二つのようなストレス解消法なら、いつでも実現できるでしょう。もちろん、他の趣味でも何でも構いません。この質問については、基本的に模範解答のようなものはありません。

 悪い例については、何が問題なの?と感じるかもしれません。面接官によっては、特に問題だと感じない人も多いと思います。しかし、SNS等での情報漏洩がかなり大きい問題となっている現在では、いつも飲み会をしていて、職場の愚痴を漏らしてしまうのではないか?と警戒する面接官も確実に存在します。

 愚痴程度ならまだ許容範囲ですが、それが仕事内容や、業務で関わる事業者の話になってくると、懲戒処分の対象となってしまうこともあります。そして悲しいことに、都庁職員以外との飲み会で、このような話をしてしまう職員は現実に存在します。

 以前の記事でも解説したとおり、コンプライアンス意識は公務員において最も重要視されていますから、コンプライアンス的に危なそうだなと思われそうな回答は避けた方が無難です。

例(4)「苦手なタイプがいたらどのように接するか?」

ポイント

 採用した後、職場で問題児とならないか?ストレス耐性はあるか?等をチェックする質問です。苦手なタイプの内容次第で、「この人は他の職員とうまくやっていけなさそうだな」と思われてしまうこともあります。ただ、面接官は個性的な回答を期待しているわけではないので、無難に回答しておけば大丈夫です。

回答例

良い例:「苦手なタイプは特にいません。強いて言うならば、何をするにも、責任感のない人が苦手です。」

悪い例(1):「苦手なタイプはいません。」

悪い例(2):「大声で怒鳴る人が苦手です。」

解説

 良い例については、無難すぎる内容ですが、これで十分です。繰り返しになりますが、都庁の面接は優秀な人を採用する試験ではないので、無難に回答できれば確実に合格できます。最初に、「特にいない」と一言断ったうえで、「強いて言うならば」とつなげる方が、苦手な人が少なさそうと思われる可能性が高いです。

 悪い例について、まず(1)ですが、これでは会話が終了してしまいます。苦手な人がいないのは大変すばらしいことですが、面接官はキャッチボールがしたいので、「いません」と打ち切られてしまうと困ってしまいます。コミュニケーション能力があると思わせるためにも、「強いて言うならば」と、こちらから面接官にボールを投げてあげましょう。そうすれば、面接官も「どうして?」と返してくれて、会話のラリーが続きます。

 そして(2)について、正直な気持ちを答えているのでしょうが、都庁の職場では上司から怒鳴られるだけではなく、都民からクレームで怒鳴られることも多いです。大声で怒鳴られることは、公務員の仕事上避けては通れないので、正直にこれを答えてしまうと、「公務員に向いてないんじゃないか?」と思われてしまう可能性が高いです。なので、避けた方が無難な回答でしょう。

例(5) 圧迫面接の事例 「あなたの志望していることは、都ではできない」「民間に行った方がいいのではないか」「こんなことも調べていないのか、勉強不足ではないのか」など

ポイント・解説

 都庁の採用面接では、いわゆる圧迫面接が行われることも多いです。これは、受験生が嫌がる質問をあえて圧迫的に行うことで、受験生のストレス耐性をみています。また、適切に謝ることができるか、などもチェックしています。

 以前の記事で解説したとおり、圧迫面接は中央の面接官が最後にしてくるケースが多いです。ここで対応を間違えると、今までうまくキャッチボールできていた評価が一気に吹っ飛びますので、十分に注意しましょう。ちなみに、圧迫面接が行われない場合もあります。

 筆者が聞いた話では、社会人経験者や、年齢が高い受験生は、圧迫面接に遭遇する可能性が比較的低いようです。前職経験があると、最低限のストレス耐性はあるだろうと思われているのかもしれません。

 反対に、大学学部生や大学院生などは、圧迫面接に当たる可能性が高いです。社会の厳しさを教えようとしているのでしょうか(笑)

 圧迫面接は、受験生の回答に対し揚げ足を取るような形で行われるので、良い回答例・悪い回答例は人によって異なります。しかし、一般的にいうならば、面接官を否定する発言は絶対に避けるべきです。「おっしゃるとおりです、ですが」や、「勉強不足で失礼しました、ですが」といった形で、面接官の話を聞いていることをアピールしたうえで、自分の意見を改めて伝えるようにしましょう。

 圧迫面接はディベートではないので、面接官を論破することを求められていません。理不尽な質問を受けた際に、冷静に対応できるか?をチェックしているのです。なので、答えに詰まってしまったら、これまでに自分が回答した内容を繰り返す形でも構わないと思います。カッとなって面接官に言い返してしまうことや、反対に、委縮してしまい黙り込んでしまうことは絶対に避けましょう。一発不合格の危険もあります。

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まとめ

 ここまで、面接シートのポイントや記載例、実際の質問事例について解説をしてきました。今までのことを意識した上で、バランスよく答えよう!という意識があれば、面接は突破できます。

 誤解を恐れずに言ってしまえば、面接で落ちてしまう人は、自ら変な回答をして、自滅するパターンが多いです。受験生の半分近くが合格する試験なので、個性的な回答を連発するよりも、守りの姿勢でバランスの良い人だと面接官に思わせることが最も重要だと筆者は考えています。

 あまり気負わずに、「自分は普通に会話のキャッチボールができますよ」という姿勢で臨めば十分です。

 緊張するのは皆同じなので、言葉がどもってしまったり、言い間違えをしてしまうこともあるかと思います。そんな時は、「失礼しました」の一言を添えれば、何も問題ありません。筆者自身、何度かどもってしまいましたが、問題なく合格できました。

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