今回は、前回に引き続き、職場に迷惑をかけそうな人の特徴について解説していきます!
公務員としてやってはいけないこと
都庁(公務員)を目指している方は十分ご存知だと思いますが、公務員に対する世間の目線は厳しいです。 筆者自身も、入都をした後、「想像していたよりもずっと厳しいな」と感じました。以下のような事柄が許されないことは入都前に想像していましたし、こんなことは絶対にやらないだろうと思っていました。もちろん、一回もやったことはありません(笑)
- 接待を受ける、接待をする
- お歳暮、お中元、その他金品を貰う
- 業務で知った個人情報を外部に漏らす
- 特定の業者と仲良くなる(癒着する)
- 職場のお金・物を横領する
- 暴力行為、わいせつ行為を行う
- 職場に黙って副業をする
この記事を読んでいる誰もが、上に挙げた行為は、絶対にダメだと考えると思います。しかし、このような明らかにアウトな行為をする職員は極少数です。
※極少数でも、これらをする職員は確実に存在していて、稀にニュース・新聞に載ってしまっています。こういった職員のせいで都政全体の信頼が落ちてしまうのは非常に残念であり、極少数だからと見逃すことは絶対に許されません。
都庁職員への苦情の現実
実際に都庁に寄せられる職員に対する苦情の多くは、上のような汚職行為ではなく、次のようなものです。
- 電車内で職員同士の会話がうるさかった
- 職員が出張(外出)時の休憩時間に、コンビニ・飲食店に寄っていた
- 平日に集団でゴルフ場にいた(注:当該職員は有給休暇を取得している)
- 職員がSNSに情報を書き込んでいる(注:業務に関することではない)
実際にこの例を見て、どう感じるでしょうか?「公務員なんだから、これは苦情を言われても仕方ないでしょう。」と感じる方もいらっしゃると思いますし、反対に、「このレベルでもダメなの?」「っていうかこれの何が問題なの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、「上のレベルなら問題ないでしょ」と思った方は、面接試験は十分に注意して下さい。上の事例は、民間企業の社員だったら、都民から苦情が寄せられることはあり得ないでしょう。公務員だからこそ苦情を言われてしまう、典型例だと思います。
一個一個の行為を見てみましょう。
1.電車内での会話がうるさい人は、いくらでもいます。都庁職員だけが苦情を言われるのは納得いかないかもしれません。
2.仕事中にコンビニ・飲食店に行くのは問題ですが、外で会議があった場合等、お昼休みをずらして取ることは普通です。お昼休みにコンビニ・飲食店に行くのは、制度上何も問題ありません。
3.有給休暇の取得は労働者の権利であり、有給休暇中の行動は基本的に制限がありません。有給休暇を取ってゴルフ場に行くことも当然自由です。
4.SNSの利用も、業務に関することでなければ、当然自由です。
信用失墜行為をしてはいけない
上で見たとおり、民間人が行っていたとしたらなんら問題がない行為だとしても、「公務員が電車で騒いでる」「公務員が仕事をサボっている」「公務員のくせに有給休暇を取って遊んでいる」「公務員がネット上で発言するなんて非常識だ」という風に受け取り、苦情を言ってくる都民は一定程度存在します。
ここで重要なポイントがあります。公務員は、「信用失墜行為をしてはいけない」と規則で決まっているということです。つまり、組織や本人から見て、いかに問題がない行為だとしても、信用失墜行為、すなわち、都民に疑いを持たれる可能性のある行為は慎まなければならないのです。そして、制度上は問題のない行為だとしても、実際に疑いを持ってしまう人がいる、という現実を知っておかなければなりません。
コンプライアンス意識の低い人とは?
この、「都民から見たらどう見えるか?」という視点を欠いてしまっている人こそ、面接官が危惧する、「コンプライアンス意識の低い人」なのです。 汚職行為や秘密漏洩をしてはいけないのは、説明するまでもなく当然なことで、面接官もこのレベルをいちいち質問で確認することはありません。「秘密漏洩はしないよね?」と質問することはありえないでしょう(笑)
それよりも、「都民から見たらどう見えるか?」という視点を欠いている人、言い換えれば、周囲の視線を気にしない人・自分の行動を客観的に見ることのできない人こそ、今後都庁職員として実際に仕事をしていく上で様々な点でトラブルを起こす可能性が高いのです。
面接官は、このようなコンプライアンス意識の低い人を積極的に採用しようとは思いません。周りからどう見られているかを意識しているか?ということを浮き彫りにする質問を、一つ二つ絡めてきます。
これまで、面接官が避けたい人の特徴を詳細に解説してきました。
次回は、これまでのまとめを踏まえ、面接官が採用したい人の特徴について解説します。
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